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中学生との対話②「自分の状況や気持ちを言語化するのが苦手です」

  • Writer: Kumi Seto
    Kumi Seto
  • 2 days ago
  • 5 min read

私は基本的にSNSで発信しません。理由のひとつが、一方的に発信し合うのではなく、対面で、その場の空気を感じながら人と向き合っていたいからです。そのぶん、年代やバックグラウンドを問わず、いろんな人たちと対話できる場を大切にしています。

先日、とある私立中学校にお招きいただき、中学生たちとディスカッションする機会がありました。メーンテーマは「世界の今とこれからについて」でしたが、授業のあと、中学生から日々の過ごし方などについてたくさんの質問をいただきました。ここでは「中学生との対話①」に引き続き、Q&Aの一部を公開します。

Q. 自分の状況や気持ちをうまく言語化するのが苦手です。「口に出してみる」以外に、言語化がうまくなるコツはありますか?


実は私も、昔はとても苦手でした! 

言語化が苦手な理由には、いくつか種類があります。もし「考えがない」わけではなく、「頭の中には何かあるのに言葉がうまく浮かばない」とか、「しっくりくる表現が見つからない」ということなら、口に出してみる以外にも有益な練習方法があります。

一つは、落ち着いて書き出す習慣をしばらく続けてみることです。言語化は、頭の中にあることを外に出して見える形にするプロセスなので、日記やメモのような形でも訓練になります。きれいな文章を書く必要はなくて、「今日いやだったこと」「なんとなく嬉しかったこと」「今の悩みは何か」を短く書くだけでもいいです。

そのときのコツは、タイパ狙いで最初からうまく言い切ろうとしないこと。短い言葉で終わらせずに、少し時間をかけて、「なぜ、そう思ったのか」「それって具体的にどういうことなのか」を深掘りすることが言語化の助けになると思います。自分が書き出したことにツッコミを入れるのもおすすめです。

もう一つ、今どきの方法としては、AIに向かって話してみることです。

自分の状況や気持ちを、まずは自分のいつものボキャブラリーで一回口に出してみる。その上で、「もっと近い表現ある?」「これってどう言い換えられる?」とAIに聞いたり、「私が言いたかったこと、うまく伝わった?」と聞いたりしてみる。

AIに丸投げではなく、自分でいったん口に出してみたというプロセスがあると、AIのサジェスチョンがダイレクトな学びになります(私も時々、「これって伝わる?」とAIに聞いたりしています)。よかったら試してみてください。

Q. 有言実行を習慣化するには、どのようなことが必要ですか?


あくまで私の考えですが、有言実行の習慣をつけるために必要なのは、まず「言ったことを実行に移すまでのプロセス(「何を」「いつ」「どの順番で」やるのか)が見えていること」です。プロセスが抽象的なままだと、次に何をすればいいかが分からず「なんだかすごく大変」「やっぱり無理かも」「面倒くさい」となってしまいがちだからです。

次に必要なのは、そのプロセスを自分のスケジュールに落とし込むことだと思います。「毎日夜9時に英単語を10分やる」「土曜の午前中に課題を1つ終わらせる」といった具合に、時間や場面とセットで決めるのがポイントです。すでにある生活の流れのなかに「すべきこと」を結びつけると、続けやすくなります。

そして当然ながら、計画したことを実際に行動に移すことが必要です。実行力を維持するためには、「実行したい」という気持ちが自分の本音から出ていることがとても重要です。本当にやりたいことや意味を感じられることほど、多少大変でも続けやすいからです。

一方で、勉強や提出物(私の場合は原稿や講演資料の締め切り)のように、どうしても「やらねばならない」と感じることもあります。そういうときは、実行したあとのご褒美を用意しておくのがおすすめです。たとえば「これを終えたら好きな本を読む」「30分勉強したらNetflixを1話見る」のように、TO DOと楽しみをセットにすると重い腰を上げやすくなります。よかったら試してみてくださいね。

Q. 中高生のうちにやっておくべきことはなんですか?


これからは、AIがそれらしい正解をどんどん出してくれるようになります。だからこそ、人間に必要になるのは正解を与えられるのを待つことではなく、自分で「問い」を持ち、自分で選び、自ら動くことです。

では、何がその原動力になるのか。私は「自分は何をやりたいのか」「何にワクワクするのか」に気づくことと、その感覚に素直になることに源泉があると思います。

とはいえ、自分のやりたいことは、家のなかで考えているだけではなかなか分かりません。だから中高生のうちにぜひいろんな人に会い、いろんな場所に行き、いろんな世界を自分の目で見ることをお勧めします。学校の外の人や現場に触れるたびに、「自分は何に心が動いたのか」「何が面白いと思ったのか」「逆に何に違和感を持ったのか」を内省する習慣を、ぜひ身につけてほしいです。

もう一つ大事なのは、「自分が決めたことに責任を持つ」経験を積み重ねることです。

AIは答えの候補をたくさん出してくれますが、最終的にどれを選ぶか、実際にやるかどうか、責任を持つかどうかは人間の役割だと私は思っています。みなさんには、自分がいいと思う暮らしや人生や環境を選び取れる人になってほしいです。そのほうが楽しいと、個人的には思います。小さなプロジェクトを自ら立ち上げ、動かしてみることもいいレッスンになります。

主体性を持って物事に取り組む経験が、みなさんの豊かな人生につながると信じています。
 
 
 

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